新着情報

ブログページに「消滅時効と時効の更新(中断)」を追加しました。

前回のブログで、消滅時効期間について述べました。その中で、消滅時効とは、一定期間権利を行使しないことで、権利が消滅する制度だと述べました。ここでいう権利を行使するとはどういうことでしょうか。   一般的な言葉の意味から考えると、相手方に対し、「貸金の〇〇円を返してくれ」「〇〇の代金を支払ってくれ」と請求することで権利を行使したことになるように思えます。 しかし、時効期間を止めるための権利行使は、単に「返してく...

ブログページに「消滅時効と民法改正」を追加しました。

平成29年に民法の一部が改正され、令和2年4月1日から施行されています。その中でも消滅時効に関する規定は大きく変更されています。 すでに施行から3年ほど経過しましたが、重要なところなので、時効について再度確認しておきたいと思います。   消滅時効とは、一定期間、権利を行使しないことで、権利が消滅する制度です。 なお、一定期間が経過すると自動的に権利が消滅するのではなく、請求された相手方が、「時効なので支払いま...

ブログページに「相続と遺産分割⑥」を追加しました。

今回は、相続放棄についてお話したいと思います。 相続放棄とは、被相続人の法定相続人である者が、相続しない意思を家庭裁判所へ申述する手続です。 家庭裁判所へ申述することが必要ですので、例えば書面に「自分は相続を放棄する」と書いて実印を押したとしても、それだけでは相続放棄したことにはなりません。 遺産分割協議の中で、自分は遺産は受け取らないと記載し、他の相続人が取得する内容に同意する協議書を作成し、押印したとしても、...

ブログページに「相続と遺産分割⑤」を追加しました。

今回は、遺産分割の具体的な手続についてお話ししたいと思います。 遺産分割は、相続人の間で、遺産を具体的にどのように分けるのか決めることです。被相続人が亡くなった場合、普通、遺産として、預貯金、不動産、自動車、有価証券など、様々なものがあります。 それらを相続人のうち誰が、どのように、いくら取得するのかということを決める必要があります。 例えば銀行預金は、名義人が亡くなった場合、相続人の1人が払い戻しの手続を行って...

ブログページに「相続と遺産分割④」を追加しました。

今回は、遺言の効力と遺留分についてお話ししたいと思います。   遺言において、遺言者は、自らの財産につき、誰にどのように相続させるといった内容を定めることができます。遺言で書かれた内容は、法定相続分と異なっていてもかまいません。むしろ、通常はそのために作成されるものと思われます。 例えば、相続人として子供が3人おり、長男はとてもよく面倒を見てくれたが、次男と三男は家にも寄り付かず、あまり面倒を見てくれなかった...

ブログページに「相続と遺産分割③」を追加しました。

今回は、遺言についてお話させていただきます。 遺言とは、自分が亡くなった後、自分の財産をこのように分けて欲しいと記載して、生前に意思表示しておくものです。   遺言の種類としては、普通の方式のものとして、3種類あります。 1つ目は自筆証書遺言。2つ目は公正証書遺言。3つ目は秘密証書遺言です。   自筆証書遺言は、遺言者が自分で紙に書いてのこす遺言です。 遺言者が中身の全文と、日付、氏名を自筆で記入し、押印...

ブログページに「相続と遺産分割②」を追加しました。

前回に続き、相続と遺産分割についての基本的な話をしたいと思います。 前回は相続の開始と相続人についてお話ししました。   今回は、各相続人の法定相続分についてお話したいと思います。 まず、相続人が配偶者と子の場合、相続分はそれぞれ2分の1となります。配偶者がおり、子がおらず、被相続人の親が生きている場合は、配偶者が3分の2、親が3分の1となります。配偶者がおり、子も親もおらず、被相続人の兄弟姉妹がいる場合は、...

ブログページに「相続と遺産分割①」を追加しました。

前回のブログでは、遺留分侵害額請求の話をしましたが、そもそも相続はどのように開始し、相続分とはどのように決まるのでしょうか。また、遺産分割はどのように行われるのでしょうか。 今回から、何回かに分けて、相続と遺産分割について、基本的な話をしたいと思います。   まず、相続はいつ発生するのでしょうか。 この点、相続は、被相続人の死亡によって開始します(民法882条)。 相続の放棄や遺産分割は、相続が開始しているこ...

ブログページに「婚姻に関する民法上の諸規定②」を追加しました。

今回は、婚姻に関する民法上の諸規定の続きです。残りは氏(うじ)の話です。 項目番号は前回からの続きで(7)から始めます。   (7)氏(うじ)(民法750条、767条) 氏とは名字のことです。結婚すると、夫か妻のどちらかの名字を選択して名乗ることになっています。 今、夫婦別姓が議論されていて、結婚しても夫婦で異なる名字を名乗ってもいいのではないかという議論があります。 現在のところ、日本では、夫婦が別々の名字...