2021年3月22日

婚姻に関する民法上の諸規定②

今回は、婚姻に関する民法上の諸規定の続きです。残りは氏(うじ)の話です。
項目番号は前回からの続きで(7)から始めます。

(7)氏(うじ)(民法750条、767条)
氏とは名字のことです。結婚すると、夫か妻のどちらかの名字を選択して名乗ることになっています。
今、夫婦別姓が議論されていて、結婚しても夫婦で異なる名字を名乗ってもいいのではないかという議論があります。
現在のところ、日本では、夫婦が別々の名字を名乗ると家族制度上混乱が起きるとか、子どもの名字をどちらにするかという問題が生じるなどの理由から、夫婦別姓は認められていません。したがって、名字を変更した方が、仕事上で婚姻前の名字を名乗りたい場合は、通称として使うしかありません。ただ、夫婦別姓の議論は今も進められていますので、近いうちに変更される可能性があります。
離婚した際、名字を変えた方は、何もしなければ婚姻前の名字に戻ります。
ただ、婚姻中の名字をそのまま名乗りたい場合は、離婚後3か月以内に市役所に届出をすれば、そのまま名乗ることができます。

(8)子の氏(民法790条、791条)
離婚した際、子供の名字はどうなるのでしょうか。
何もしなければ、子供の名字は変わりません。例えば婚姻中、山田という名字だった場合、離婚しても山田です。
子供の戸籍は婚姻中と同じ戸籍に入ったままです。一般的には夫が筆頭者になって戸籍を作っているケースが多いのですが、離婚して妻がその戸籍から出ても、子供はそのままです。母が親権者になっても、子どもが自動的に母の戸籍に入ることはありません。
母親が、婚姻前の名字に戻って、例えば鈴木という名字に戻したとしても、何もしなければ子供は山田のままです。母親が、自分が親権者なので、自分と同じ名字を名乗らないと都合が悪いと考えた場合、子の氏の変更という手続きを家庭裁判所で行います。その上で、母親と子の入った戸籍を新しく作ることになります。

今回で、離婚に関するお話、婚姻に関するお話は一段落です。
相談の多い分野ですので、また機会があれば触れてみたいと思います。

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