幾波法律事務所公式ブログ

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新年のご挨拶

皆様あけましておめでとうございます。 令和となって初めての新年を迎えました。 おかげさまで当事務所もこの3月で開設から8年になります。 これまで破産、離婚、相続、不動産トラブル、建築紛争など多数の事件を扱う中で、皆様の問題解決のお手伝いをさせていただいてきました。   今年は改正民法(債権法)が施行されます。 債権法分野の改正は約120年ぶりとなります。 消滅時効、法定利率、賃貸借の保証契約、請負契約、...

破産手続の基本的な流れについて(4)

前回からの続きとして、破産管財事件の流れをご紹介したいと思います。今回は、法人または個人事業者の管財事件についてご紹介します。   <法人または個人事業者の管財事件手続> ①通常、弁護士に依頼をすると、弁護士から各債権者へ破産準備に入った旨の通知を送付します。 しかし、現在営業中の会社の場合、取引の状況や、従業員の状況、資金繰りの状況等をお聞きして、直ちに営業を停止すべきではない場合もあるかと思います。 い...

破産手続の基本的な流れについて(3)

前回からの続きとして、今回は破産管財事件の流れをご紹介したいと思います。まずは、事業者を除く個人の管財事件についてご紹介します。   事業者ではない個人の方で管財事件になる場合は、不動産や一定以上の預貯金・保険解約返戻金などの財産をお持ちか、ギャンブルによる浪費等で裁判所が管財人の監督が必要と判断した場合になります。   <事業者を除く個人の管財事件手続> ①弁護士に破産手続きを依頼すると、弁護士から各債権...

破産手続の基本的な流れについて(2)

前回からの続きとして、まずは同時廃止手続の流れをご紹介したいと思います。   ①弁護士に破産手続を依頼をすると、弁護士から各債権者へ破産準備に入った旨の通知を送付します。   これ以後、税金など公租公課を除いて、負債の支払いは止めていただきます。 この間、一部の債権者だけに支払いを行った場合、偏頗弁済といって、免責不許可事由の1つとなりますので、ご注意ください。 免責については後に述べます。   ②弁...

破産手続の基本的な流れについて(1)

破産手続の種類として、①同時廃止手続と②管財手続の2種類があります。   ①同時廃止手続 一般的なサラリーマンなど、事業者ではない個人で、かつ、資産がほとんどない方のための手続です。管財手続のように破産管財人が選任されませんので、手続が比較的簡易・迅速に進みます。   ②管財手続 事業者である個人、不動産など一定以上の財産をお持ちの個人、会社などの法人のための手続です。裁判所から破産管財人が選任され、破産...

民法改正(債権法)について

先日、ある業界団体の会合にて、改正民法に関するセミナーを行って来ました。   来年4月1日から、改正民法(債権法)が施行されます。 民法には財産法と家族法の分野があり、財産法の中には物権法と債権法があるのですが、今回の改正にかかる部分は債権法です。 債権法はこれまで大きな改正がなく、明治29年の民法成立以来、121年ぶりの改正と言われています。   主な改正点は、時効期間の統一、法定利率の改正、個人根保証...

不倫相手への慰謝料請求

本日の最高裁判決、不倫相手には慰謝料を請求できないという判決がニュースになっています。   ネットのコメント欄などには、「全国の間男に朗報」など、不倫相手の責任を否定するかに見える判決に対し、批判的なコメントが書かれています。 しかし、この判決は不倫相手に「何らの」慰謝料も請求できないという内容ではありません。   そもそも、不倫相手への慰謝料とは何でしょうか。 まず、夫婦間においては、互いに貞操義務があ...

倒産手続について(はれのひ事件に関して)

今年、世間を騒がせた「はれのひ」の破産がありました。 破産自体が詐欺じゃないか、なぜお金が返って来ないのか、といった声が上がりました。破産手続との関係で、少しお話したいと思います。   破産原因として、支払不能という概念があり、支払不能とは、一般的継続的に弁済することができない状態を指します。 支払不能を推定させるものとして支払停止があり、手形の不渡りなど、支払ができない旨を外部に表示する行為を指します。 ...

ひき逃げと酒気帯び

交通事故でも特に悪質なのは、ひき逃げと酒気帯びです。 この両者に関しては、ほぼ刑事事件として起訴されます。   前提として、交通事故を起こして、相手の人に怪我をさせたとしても、必ず起訴されるとは限りません。 特に常習というわけでもなければ、きちんと警察へ連絡し、相手方の救護を行い、民事で示談していれば、起訴まではされないことも多いものです。   しかし、ひき逃げと酒気帯びに関しては、特に処罰の必要性が高い...

書面の重要性

弁護士の幾波です。 中小企業の倒産、個人の破産を中心に、債権回収や契約書チェック、不動産トラブル、相続、離婚、交通事故などを扱っています。 詳しくはHPをご覧ください。   私は過去に家電メーカーの営業職をしていたことがあります。 当時、販売店を回っていたときに、大型テレビの注文をいただきました。 当時は今と違って大型テレビがまだ高級品であり、販売店から、納品だけでなく、設置までやってくれと頼まれましたこ...